代表ご挨拶

経営者は、何を目指して企業を経営すべきなのでしょうか。

企業経営者は、消費者に対し、品質の高い商品・サービスを提供するために努力する。株主に対しては、株式市場で高い評価を得るべく、株主が重視するROE、PER、配当性向等を高めることに努めます。このような経営者の努力を通じて、グローバル競争を勝ち抜くことができる企業には、大きな利益をもたらされ、その企業の従業員は高い賃金を得ることができます。そして、高い賃金を得た従業員たちが暮らす地域社会は、旺盛な消費に支えられて活性化し、地域住民も豊かになる。そして、富を蓄えた個人は、株主として、便利さや快適さを提供してくれる企業に投資を行い、様々な産業が育成される。その結果、その国家も、世界も豊かになる。

現代の企業経営者や我々が学んだ資本主義とは、こういう幸せの連鎖の構図ではなかったでしょうか。

ところが、資本主義は、そこでは終わらない。株主は、さらにROE、PER、配当性向等を高めるように要求する。企業経営者は、株主のさらなる高い要求に応えるため、"経営の効率化"の美名のもとに、P/L上のあらゆる費用項目を削ることを決意します。自社従業員給与や、外注コストもその対象になる。その結果、幸せだった従業員や取引先は、心身ともに疲弊し、経済的にも追い込まれる。株主は富み、労働者は疲弊する。異常なまでの所得格差が、社会を不安定化させる。消費者は、もっと便利、もっと快適な商品・サービスを企業に期待することを止めない。"より速く商品を届ける"という消費者のニーズは、大量の化石燃料を燃やして実現される。大量の化石燃料の燃焼は、地球環境を悪化させる。地球温暖化や地球環境の悪化は、北極に暮らすシロクマの生活を脅かし、自然災害を大規模化・頻発化させ、我々人類の生命をも危険に晒しています。

資本主義がもたらすはずの幸せの連鎖は、なぜ、上手く機能しないのか? 企業経営者の責任でしょうか? 株主の責任でしょうか? あるいは、消費者の責任でしょうか? 全ての企業が、ROE、PER、配当性向等伝統的な指標やルールでグローバル競争が展開されている環境下、1社の経営者だけが、それを無視して経営すれば、その企業はグローバル競争から脱落し、その企業は破綻し、自社従業員のみならず取引先の従業員を路頭に迷わせることになる。これが積み重なれば、社会と国家は、さらに不安定化し、崩壊しかねない。今のルールのままで、一企業経営者、一国の経済団体、一国家の政治にできることには限界があります。

あるPrivate Equity Fundの代表が、"カネ儲けは悪い事ですか?"と、資本主義経済の大前提に関する問を社会に投げ掛けました。株主は、決められた資本市場のルールのなかで合理的な投資行動を行い、社会に貢献しているとの自負と大義があります。

株主も、企業経営者も、従業員、消費者も、北極のシロクマも、みんなが豊かに幸せに暮らせる世界は、どうすれば実現することができるのでしょうか。

我々は、"資本主義の限界"と言われる時代を生きています。

その答えの1つの方向性が、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)で示されていると考えています。SDGsは17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsが、資本市場での企業の経営指標となり得るか、道のりは遥か遠いと思います。あるいは、そもそもSDGsを資本市場における企業の経営指標とすべきか、まだ誰にも分かりません。今後、さらなる研究、検証が必要です。

既に、全ての社内稟議書にSDGsの視点を記載することとしている日本の大手商社があります。その商社での社内稟議書記載事項は、"資本主義の限界"と言われるこの時代の、"次の時代"の姿を見つけるための大変重要なヒントになると考えています。このような先進的な企業の取組み、実験を注視したいと考えています。

弊社は、国連本部等と連携し、持続可能な地域社会作り、企業経営の在り方を考えていきたいと考えています。

M&Company

会社名 M&Company株式会社
代表者 代表取締役 前川 直和
主たる事業所 〒107-0051
東京都港区元赤坂1-2-17
赤坂Kタワー 2904
TEL 03-6447-4075

アクセスマップはこちら